これまで中小企業には難しいと言われていた、海外オフショア開発がいとも簡単に実現できる時代になった。

とはいえ、実際に海外のエンジニアと一緒に仕事を進めるとなると、オフショア開発のノウハウはもちろん、英語によるコミュニケーション、文化の違いや時差、オフショア開発でのソフトウエア開発手法など、押さえておかなければならないポイントがたくさん出てくる。

では具体的に、行ったこともない遠い国にいるクリエーターやエンジニアに、どうやって仕事を発注するのかというと、現在国内外に次々と登場しているクラウドソーシングのプラットフォームを使用します。

クラウドソーシング時代の到来とともに、プラットフォームを提供している企業もだいぶ増えてきた。国内ではCrowdWorks(クラウドワークス)やLancers(ランサーズ)、海外ではoDesk(オーデスク)やELance(イーランス)が人気。ソーシャルゲームなどのイラストに特化しているMUGENUP(ムゲンアップ)や声優などの音声に特化しているVoip!(ボイプ)など、ニッチな需要に特化したサービスも現れている。

当然ながら、クラウドソーシングでは国内での仕事のように、お互いの顔を見て話をすることは簡単にはできません。SkypeやGoogle Hangoutsを使って会話することは可能ですが、日本からの仕事の発注はやはり、新興国のエンジニアにとってはうま味が大きいため、応募が殺到するという。

海外のクラウドソーシングを活用する時に最初に苦労するのは、何と言ってもこの「どの企業に仕事を発注するか」というパートナー選びになるでしょう。どのオフショア開発企業もやる気満々なので、定量的に実績やスキルを見極める必要がある。

それほど遠くない将来、たとえ日本に住んでいても、付加価値を付けられなければ、ハングリー精神にあふれる新興国のクリエーターやエンジニアたちにどんどん仕事を奪われるということが起きないとも限りません。むしろ、そのような時代が来ると予想して、今から対策を立てておく必要があるでしょう。