最終更新日:2025/01/09

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オフショアの意味

近年、ビジネスの効率化やコスト削減を目的として、業務の一部を海外に委託する「オフショア」という手法が注目されています。多くの分野で採用され、企業の競争力を高める手段として広がりを見せているオフショアのメリットやデメリットとはどのようなものなのでしょうか。

本テキストでは、オフショアの基本的な意味から、その利点と課題、種類や導入時の注意点までを詳しく解説します。

オフショアの意味は?

オフショアとは、「offshore」を語源としており、離れることを意味する「off」と岸を意味する「shore」の組み合わせから成る、岸から離れることを意味する言葉です。

ビジネスの文脈では、企業が自国以外の地域で業務を行うことを指します。ビジネスの種類、用途や目的に応じて「オフショア開発」「オフショア投資」などと呼ばれることもありますし、それを単に「オフショア」と呼ぶこともあります。

オフショアは主にコスト削減、人材確保、専門性の高いサービスの活用を目的として活用されます。

IT業界におけるオフショアはソフトウェア開発やシステム運用などを人件費の低い海外に委託するケースが一般的で、金融業界におけるオフショアは租税が優遇される地域を利用した資金管理や投資活動が代表的です。

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オフショアのメリット

オフショアのメリットは主に下記の3つです。

  • コスト削減
  • 人材確保
  • 専門性の高いサービス

コスト削減

オフショアのメリットの一つは、コストの削減ができることです。人件費が高い国では、自国よりも人件費の安い海外の労働力を活用することでコストを削減することができます。

人材確保

国内での人材確保が難しい場合、世界に目を向けることで優秀な人材を確保することができます。近年ではコスト削減よりもこちらのメリットを重視してオフショアを選択する企業も増えています。特にIT分野では国内の人材不足は慢性的なものとなっているため、オフショアを選択肢に入れることが一般的になりつつあります。

専門性の高いサービス

特定の業務に特化した企業や個人と提携することで、高度な専門サービスを利用することができ、業務効率の向上と品質の確保につながります。

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オフショアのデメリット

オフショアのデメリットには、主に下記の3つが挙げられます。

  • コミュニケーションの課題
  • 時差
  • 品質の管理

コミュニケーションの課題

海外と連携する必要があるため、意思疎通に時間や労力が必要になることがあります。言葉の問題だけであれば、翻訳ツールの活用などで解決できますが、文化の違いなどもあるため、国による違いを理解しておくことが重要です。

時差

時差が大きい場合、リアルタイムでの対応が難しくなることもあります。プロジェクトの進行に影響を与える可能性があるため、オフショア先を選ぶ際には時差も考慮すると良いでしょう。

オフショア先として活用されることが多い国や地域との時差は下記の通りです。

中国 -1時間
ベトナム -2時間
インド -3時間30分
ミャンマー -2時間30分
フィリピン -1時間
インドネシア(西部) -2時間
インドネシア(中部) -1時間
インドネシア(東部) 0時間
バングラデシュ -3時間
ウクライナ -7時間 ※夏時間は -6時間
ネパール -3時間15分

品質の管理

プロジェクトにおいては継続的な品質管理が重要ですが、海外拠点での業務の場合、国内拠点と同じようにはいかないことが多いようです。例えばコンプライアンスの意識が異なっていたり、開発方法が異なっていたりといったケースも。管理する体制を考える必要があります。

オフショアの種類

オフショアの種類にはさまざまなものがありますが、ここではITオフショアとBPOオフショアについて簡潔に解説します。

ITオフショア

ソフトウェア開発やシステム運用を海外に委託する形態です。オフショア開発などとも呼ばれます。インド、フィリピン、ベトナムなどが人気の拠点で、コスト削減と人材確保を両立できます。

BPOオフショア

ビジネスプロセスアウトソーシング(BPO)として、データ入力やカスタマーサポート業務といったバックオフィスの機能を海外に委託する形態です。

オフショアを選ぶ際の注意点

オフショア先を選ぶ際には「ベンダー選定のポイント」と、「契約内容の確認」に注意が必要です。それぞれのポイントについて解説します。

ベンダー選定のポイント

信頼性の高いベンダーを選ぶために重視したいポイントはさまざまですが、まずは実績に着目し、これまでの成功事例や企業規模、サービス内容についても確認しましょう。ベンダーによって得意領域は異なりますから、実績をチェックする際には依頼したい内容と近い事例が豊富にあるかどうかを調べることも重要です。

また、提案力があるかどうか、価格は適正かどうかなどもチェックすべきポイントです。

契約内容の確認

オフショア開発の場合はラボ型の契約と請負型の契約の2つの契約形態があります。

ラボ型契約は、準委任契約として一定期間の人材稼働に対して費用を支払う形式です。仕様の変更などに柔軟に対応できる点が特徴ですが、成果物の完成に対してベンダー側に責任は発生しないため、発注企業側もプロジェクトマネジメントに積極的に関与する必要があります。柔軟性を重視するプロジェクトに向いていますが、管理負担が増える点に注意が必要です。

請負型契約は、プロジェクト全体の予算と成果物をあらかじめ決定して契約する形式です。この場合、契約で定められた要件に基づく成果物の納品がベンダーの責任となります。一方で、追加の要望や仕様変更は契約外とされるため、これらを実施するには別途契約が必要です。そのため、計画段階で要件をしっかりと定義し、変更が生じないようにすることが重要です。

その他にも、契約時には、納期、品質保証、知的財産権の保護に関する条件を明確にする必要があります。また、リスクが発生した場合の対応策も事前に取り決めておくことが推奨されます。

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オフショアの成功事例

オフショア先にはさまざまな国が選定されています。どの国をオフショア先にするかというのも検討時に悩むポイントの一つです。国ごとのオフショア成功事例についてまとめましたのでご一読ください。

まとめ

1970年代当初にはコスト削減を目的として利用されていたオフショア開発は、近年では優秀な人材を確保する方法の一つとして選択されることも増えてきました。さまざまな開発手法を熟知した経験豊富な人材を国内だけで探すのは難しくても、海外に目を向けることで優秀な人材に出会うことができます。

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