PoC開発とは?|事業開発で積極的に取り組まれるPoCの最新動向を解説

PoC開発とは?|事業開発で積極的に取り組まれるPoCの最新動向を解説

近年、システム開発の現場ではPoCを実施することが増えています。新型コロナウイルス感染症の世界的な流行による社会の変動は大きく、既存事業の収益悪化は非常に深刻なものとなりました。そのため、多くの企業が新規事業開発の検討や新規サービスを開発しており、その影響でこれまで以上に実施されるようになったPoC。

 

この記事では、PoCとは一体何か?という基礎知識から、実際にどのように進めていくのか、PoCを成功させるポイント、事業開発との関わりなどを解説していきます。

PoCとは?

■ PoCとは?

PoCとは日本語に訳すと「概念実証」となる、「Proof of Concept」の頭文字をとった言葉です。新しいアイデアや概念を実現する前に簡易的な実物を作ってデモンストレーションしてみることを言い、システム開発だけでなくさまざまな業界で使われている手法です。

 

映画業界ではPoCとして短編映画を作り、原作者に見せて映画化の権利を勝ち取るといったことが行われていますし、製薬業界ではPoCとして少数の患者に対する臨床試験を行い、その後本格的な臨床試験へと進むという手段がとられています。市場におけるテストマーケティングもPoCと言えます。

 

開発におけるPoCも、実際にプロトタイプを作って有効性を確認するという流れとなります。次項ではPoCの流れについて詳しく解説します。

PoCの流れ(ステップ)

■ 流れ(検証すべきポイント)

PoCは実物を作成することで、概念の実現性や効果・コストを検証するものです。何を検証するのかは開発する製品や目的によって異なります。

 

例えばコスト削減を目的とする開発なら、費用対効果や削減できるコストがどれくらいかを検証しなければなりませんし、新技術を利用する開発なら、実際に稼働するかどうかを確かめる必要があります。

 

PoCで検証するのは主に3つ。「効果や効用」「実現性」「具体性」です。

 

・効果や効用

設計したものが、意図した効果を実際に生むかどうかを検証します。

医薬品のPoCで安全性や有効性を検証する、といった例が挙げられます。

 

・実現性

コンセプトが実現可能かどうかを検証します。

CG Iアニメーションで有名なピクサー社は、新技術を実証するための短編アニメを作ることが多いようです。質感やキャラクターの表情など、技術的に難しい作業の実現性を短編アニメで示した上で、大作アニメーションにその技術を活かしていく、という手法が取られています。

 

・具体性

実現する上での具体性を検証します。システム開発においてPoCは主にこの目的で利用されます。プロトタイプを作成し、問題点を洗い出します。

PoCのメリット/デメリット

■ メリット

PoCの最も大きなメリットは問題点を洗い出すことができるため、開発方針が立てやすくなることでしょう。効果や効用、実現性、具体性を検証することができるので、問題点とその解決策が明確になります。

 

■ デメリット

システムや製品を実際に作ってみるPoCでは、その構想が他社に漏れてしまう可能性があります。また、検証の数や規模によってはコストの増加もデメリットとしてあげられます。

新規事業開発におけるPoC

■なぜいま注目されているのか

現代のビジネス環境の変化は非常にスピードの速いものであり、それに対応するためにはDXが必要不可欠と言われています。かつてのシステム開発は業務の効率化を目的としていることが多く、PoCを利用せずとも完成形や効果のイメージがつくものがほとんどでしたが、近年ではITによって新しいビジネスを作り出すという動きが生まれており、これまでにないシステムを開発する機会も増えています。そのため、効果や実用性の検証が重要となり、PoCに注目が集まっているのです。

 

* 参考:『DXとは?|推進するために取り組むべき課題

 

また、新型コロナウイルスの感染拡大の影響は、人々の働き方やライフスタイルを急激に変化させました。多くの企業がこれを期に新しい事業に取り組むこととなり、新規事業の開発が増加しています。中には既存事業の収益悪化に伴い、新たな収益確保のための新規事業立ち上げを検討する動きも含まれます。

「オフショア開発. com」が受けている開発相談を見ても、「新規事業」というキーワードが含まれた相談は2019年が全体の1.23%だったのに対して、2020年は7.20%と大幅に増加(*)しています。

PoCは新規開発と相性がいいため、PoCに注目が集まっている要因としては、新型コロナウイルスの影響も大きいと考えられます。

 

* 出典:『オフショア開発白書(2021年版)

PoCの成功のポイント

■ 効果的なPoCを実施するために…

PoCは実物を作ってみるという検証方法のため、ついついシステム化を欲張ってしまいそうになりますが、それではコストがかさんでしまうため、できるだけシステム化を最小限に、小規模な検証を行う必要があります。ですが、規模は小さくとも実際のシステムやサービスに近づけないと検証の意味がありません。開発にはクラウドや既存のツールをうまく利用することで検証コストを最小限にとどめることができます。

 

検証はそれ自体に意味があるのではなく、PDCAがもっとも重要です。PoCを実施して洗い出された問題点を改善し、再度検証を行う必要があります。場合によっては当初の構想を大幅に見直し、まったく異なる開発を進めることになるかもしれません。

 

■ 留意点

開発の規模や予算にもよりますが、PoCによって見いだされた課題を改善するために長期間かけて開発に取り組む企業もあり、これはどのような効果や効用を生むことを目的にしているかで変わってきます。

 

PoCを実施する際には、目的や手段を明確にしておくことがもっとも重要です。

日本が抱えるPoCにおける課題

PoCにはスピーディなPDCAが重要ですが、近年、国内のITリソースの確保は非常に難しいものとなっています。リソースの不足と単価の高騰が深刻化しており、その結果、海外へと目を向ける企業も増加しています。

 

そのため、これまではコスト削減を目的として活用されることが多かったオフショア開発をPoCに活用する事例も増えているようです。

 

コロナ禍において一般的となったリモートワークのおかげで、海外とのやり取りも敷居がぐっと低くなり、オフショア開発への抵抗も少なくなったこともオフショア開発への注目が集まっている一因でしょう。

 

DX化の推進が叫ばれている今、ITリソースの確保は大きな課題ですが、国内での確保が難しい場合は、海外リソースの活用を検討してみてはいかがでしょうか。

まとめ

かつては効率化を目的としていたITシステムは、現代においては新しい価値を生み出す新規ビジネスの開拓へと活躍の幅を広げています。新しいビジネスを生み出すためには検証が不可欠。今後、PoCの実施はさらに一般的なものとなっていくでしょう。

 

国内のITリソース不足も、今後ますます深刻なものになっていくことが予想されます。すでに海外へと目を向けている企業も多く、いち早く優秀な人材を確保したいのはどこも同じ考えでしょう。

 

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