エンジニア・DX人材採用における課題と人材確保のポイント

公開日:2021/11/08 最終更新日:2023/09/27

エンジニア・DX人材採用における課題と人材確保のポイント

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「2025年の崖」がすぐ目の前まで来ている今、それを乗り越えるためのDX化が急がれています。DXへの取り組みをすでに始めている企業も多い中、DX人材の採用の難しさ、人材不足の深刻さも浮き彫りになっています。

このテキストではエンジニアを始めとしたDX人材採用における課題、人材を確保する上でのポイントについて理解を深めていきます。採用の現状や課題、具体的な解決策や事例などを詳しく解説します。

INDEX

1. そもそもエンジニアとは?DX人材とは?

2. エンジニア・DX人材 採用の現状

3. エンジニア・DX人材採用・育成の事例

4. エンジニア・DX人材 採用の課題

5. エンジニア・DX人材 採用のポイントは?

6. 採用課題に対する具体的な解決方法は?

7. 外国人人材の採用という解決法

そもそもエンジニアとは?DX人材とは?

|エンジニアとは

 

エンジニアとは工学者や技術者を指す言葉であり、設計や開発、ものづくりなどさまざまな分野に存在します。最近では「エンジニア」と言えば、一般的にプログラマーなどIT系のエンジニアを指しますが、もともとは機械設計などの専門家もエンジニアと呼ばれており、かつてはそちらの方が一般的でした。

 

本テキストではシステムエンジニアやプログラマー、ネットワークエンジニアといったITエンジニアを「エンジニア」と呼称します。

 

|DX人材とは

 

DX(Digital Transformation)とはデジタルを活用した変革のことであり、DXを実現するために必要な人材のことをDX人材と呼びます。DX推進人材と呼ばれることも。

デジタルに関する人材と言えばまず思いつくのはエンジニアですが、DX人材にはプロデューサーやデザイナー、データサイエンティストなどさまざまな職種が定義されています。

 

DX人材については下記のテキストがより詳しく解説しているので、ぜひこちらもお読みください。

* 参考:『DX人材とは?|迫る「2025年の崖」DX人材育成・確保のポイントは?

エンジニア・DX人材 採用の現状

現在、国内のエンジニア数は需要に対して供給が足りていない状況です。平成 30 年度の経済産業省の調査によると、2030年には最大で78.7 万人の不足が予測されています。

 

IPA(情報処理推進機構)の調査『IT人材白書2021』でも、DX推進を担う人材は量・質ともに不足していると発表されています。

コロナ禍においてデジタル化が急務となり、IT人材の確保が不可欠であるという認識が事業会社でも高まりを見せている一方で、IT企業においては「大幅に不足している」と答えた割合は減少しています。デジタル人材、DX人材の多くがIT企業に集中している傾向は以前からありましたが、その傾向は最新のアンケートでも変わりがないようです。とは言え、IT企業においても人材はじゅうぶんとは言えず、「やや不足している」がもっとも多い回答となっています。

 

国内・事業会社のIT人材の「量」に対する過不足感と「質」に対する不足感(経年)のグラフ

国内・IT企業のIT人材の「量」に対する過不足感と「質」に対する不足感(経年)のグラフ

 * 出典:『DX人材白書2021

エンジニア・DX人材採用・育成の事例

DX需要が叫ばれる中、大企業におけるDX人材・エンジニアの大規模採用や採用戦略がニュースになることも。ここではDX人材採用についての事例をご紹介します。

 

|パナソニック

 

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パナソニックはAIの基礎的知識を持つ人材を2020年度までに1100人以上確保。2024年度までには現場リーダーを200人育成するとしています。

 

|Zホールディングス

 

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Zホールディングスでは2025年度までにAI関連の技術者を国内外で500人増員するとしています。Zホールディングス傘下のYahoo!では、副業で働く人材を採用する制度を新設し、働き方の多様化に対応しています。

 

|ダイキン工業

 

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ダイキン工業は、2017年にAI活用を推進する人材を育てる『ダイキン情報技術大学』を開講しています。大阪大学の教授から教育を受けることができるというもので、同社は2023年におよそ1500人のAI人材の育成を目指しています。

 

|日立製作所

 

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日立製作所はグループ全体で2021年度に3万7千人のデジタル人材を確保すべく、新卒者の採用において、デジタル人材のための「デジタル人財採用コース」を新設しました。

 

|奈良県田原本町

 

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最近は自治体がDX推進のために外部の人材を副業・兼業のスタイルで採用するケースも増えているようです。奈良県の田原本町では、役所の業務効率化と住民サービス向上に向けたDX化において、民間からDX人材を招いて活用するという方法を取っています。

 

外部人材と共に業務のすべてを洗い出し、デジタル化すべき業務とそうでない業務を分類することで、効率的なDX化を進めることができたのだとか。

エンジニア・DX人材 採用の課題

エンジニア・DX人材の採用にはさまざまな課題があります。まず、DX化にあたってどのような目的を持っているのか、どのような人材が必要なのかを明確にした上で採用に挑む必要があります。

 

|勤務環境

 

近年はフリーランスや副業でエンジニアとして働く人材も増えており、テレワークやフレックス、副業可能といった自由度の高い勤務環境を望む人材が多い傾向にあります。そのため、通常のフルタイムで出勤必須といった条件の場合、なかなか応募者が増えないようです。

 

|報酬

 

エンジニアを始めとしたDX人材の報酬はIT業界においても比較的高額の報酬となっており、非IT業界の水準とは異なるため、募集の際の報酬がネックとなることも。

人材がIT業界に流れる傾向にあるのも、給与の水準が高いことが大きな要因の一つです。DX化においては、それなりの報酬を用意しないと、そもそも応募してくる人材がいない、ということにもなりかねません。

 

|採用のスピード感とスキルの見極め

 

テレワークで働くフリーランスの人材にとっては、採用にもスピード感が必要です。企業が選考に時間をかけていると、その間に他社が獲得してしまうということもありますし、一方でスキルの見極めも難しいため、人事にとってはなかなか頭の痛い問題と言えます。

エンジニア・DX人材 採用のポイントは?

エンジニア・DX人材を採用するためにはさまざまなポイントがあります。

 

|必要な人材を明確にする

 

DX化の目的に応じて必要なスキルや人物像は異なります。まずは必要な人材を明確にしましょう。

 

|スピード感のある採用活動を

 

現在、DX人材は引く手あまた。選考に時間がかかればかかるほど他社に流れてしまう可能性が高くなります。面接のスケジュールや連絡など、スピード感を持って採用にあたりましょう。

 

|ポテンシャル採用

 

必要な人材が明確になっていれば、即戦力として必要なスキルと、そうでないスキルなども明確になってきます。育成を見据えて伸びしろのある人材を採用するというのも一つのポイントです。

採用課題に対する具体的な解決方法は?

■環境を整える

 

DX人材を採用するにあたっては、勤務環境や報酬などさまざまな環境を整えることが必要です。その上でデジタル人材に特化した求人サービスを利用したり、リファラル採用を活用したりするといいでしょう。

 

■外部人材・海外人材の採用

 

フリーランスや副業で働く人材も最近は増えているので、必ずしも常勤にこだわらず、外部の人材に目を向けてみるのもよいでしょう。海外人材の採用については次の項で解説します。

外国人人材の採用という解決法

社内での育成も重要ですが、どうしても時間がかかってしまうデメリットがあります。外部の人材を雇用するケースは前述の自治体の事例のように最近増えてはいますが、国内の優秀な人材となると、なかなか採用は難しいのが実際のところ。そこで、解決策の一つとして海外に人材を求める企業が増加しています。

 

また、前述したとおり、非IT業界ではIT業界ほど高い水準の報酬を用意できないという悩みも多いようです。そこで、人件費の安い海外に目を向けてみてはどうでしょうか。オフショア開発などで優秀な海外の人材にDX化を任せるというのも一つの手です。

まとめ

DX人材の確保は現在、どの企業も頭を悩ませるところです。大手企業は社内で育成する方針を取るところが多いようですが、中小企業はそこまでのリソースがなく、人材不足は頭の痛い問題です。

 

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オフショア開発.com 編集部

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