最終更新日:2025/09/09

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システムテストとは?目的・種類・手順・注意点をわかりやすく解説

開発において、品質を確保するために欠かせないのが「システムテスト」です。システムが要件を満たしているかどうかを確かめる重要な工程であり、総合テストとも呼ばれます。

本記事では、システムテストの基本概念から実施手順、注意すべきポイントまでを体系的に解説します。

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システムテストとは

開発したソフトウェアやシステム全体が、要件定義で定められた要件を満たしているかを検証する包括的なテスト工程をシステムテストと言います。総合テストと呼ばれることもあり、実際の使用環境に近い条件の下、システム全体の動作を確認します。

開発環境では発見できなかった不具合がシステムテストによって発覚するケースも多く、システムテストはリリース前の品質確認工程の最後の砦とも言うべき重要な存在だと言えるでしょう。

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システムテストの目的

システムテストの目的は要件定義書に記載された要件が適切に実装されているか、クライアントが求める品質基準を満たしているかを確認することです。

また、システムテストは実際の使用環境に近い条件下で行うテストであるため、実際に使用された際に問題なく稼働するか、不具合が出ないかなどを確かめる目的もあります。

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テスト工程の種類

システム開発では、品質を確保するために「単体テスト」「結合テスト」「システムテスト」「受け入れテスト」と、複数のテスト工程を段階的に実施します。

各テスト工程には明確な目的と役割があり、それぞれの特徴を理解することで、効果的な品質管理が可能となります。

ここではそれぞれを簡潔に解説しますが、各テスト工程については下記の記事でも解説していますのでぜひご一読ください。

https://www.offshore-kaihatsu.com/contents/general/what-uat/

単体テスト

単体テストは、プログラムの最小単位であるモジュールや関数レベルで動作を検証するテストです。機能ごとに独立しているプログラムがそれぞれ正確に機能するかを確認し、不具合やバグを早期に発見します。

製造業で言うと、部品一つ一つの不具合を確認する工程です。

結合テスト

単体テストが完了したプログラム同士を結合させ、連携させた時の動作確認を行うのが結合テストです。開発したプログラム同士だけでなく、外部システムとの連携を確認することもあります。

システムテスト

すべてのプログラムを組み上げた完成品をテストし、要件通りに稼働するかを確認するのがシステムテストです。開発側で行う最後のテストであり、次に解説する受け入れテストとほぼ内容は同じですが、受け入れテストは発注側の目線で行うのに対し、システムテストは開発側の目線で行うという違いがあります。

受け入れテスト

納品時に実環境下においてシステムを使用し、問題ないかを確認するのが受け入れテストです。前述したように、システムテストと内容はほぼ同じですが、基本的には発注した側がこのテストを行います。外部に受け入れテストを委託するケースもあります。

近年はテストの外注やシステム開発自体をオフショアへアウトソースするケースも増えています。ご検討の際はオフショア開発.comにご相談ください。

システムテストの手順・流れ

システムテストでは、機能テスト、性能テスト、負荷テスト、セキュリティテスト、ユーザビリティテスト、リグレッションテスト、シナリオテストなど、多様な種類のテストを組み合わせて実施します。

これらのテストを効果的に実施するためには、体系的な手順に従って進めることが必要です。以下の5つのステップを順次実行することで、品質の高いテストを実現できます。

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①テスト計画

テスト計画は、システムテスト全体の方向性を決定する工程です。この工程では、要件定義書の内容にあわせてテストの目的やテスト環境、スケジュールなどを文書化したテスト計画書を作成します。

②テスト設計

テスト設計では、計画に基づいて具体的なテストケースを作成します。要件に応じたテストシナリオを設計し、テスト設計仕様書やテスト手順書を作成。誰が実施しても同じ結果が得られるよう標準化を図ります。

③テスト環境・データ準備

テスト環境の構築は、システムテストの成否を左右する準備作業です。システムが使われる本番環境と同等のハードウェア、ソフトウェア、ネットワーク構成を用意し、実際の運用を想定した環境を整備します。

テストデータについては、実際の業務で使用されるデータ量や種類を考慮し、現実的なテストが実施できるよう準備を整えます。

④テスト実行・進捗管理

テスト実行段階では、作成したテストケースに従ってテストを進めます。手順書に従ってテストを実施する担当者は、期待される結果と実際の結果を比較して合否を判定します。不具合を発見した場合は、再現手順や環境情報などもあわせて記録し、担当者に報告します。

進捗管理では、テストケースの進行状況、不具合の発生状況、修正状況などを把握し、関係者に共有します。進捗の遅れや品質上の問題が発生した場合は速やかに対策を検討し、スケジュールや体制の見直しを行います。

⑤分析

すべてのテストケースにおいて問題なくシステムが稼働すればテスト完了です。完了後は、結果を分析して品質評価を行います。分析結果は終了報告書としてまとめ、今後の開発などに役立てます。

システムテストの注意点

システムテストを効果的に実施するためには、以下の点に注意を払う必要があります。

要件定義書の結論を確認

システムテストの基準となる要件定義書の内容を、テスト開始前に再度精査します。その際に、まずは結論から読むようにしましょう。結論を確認することで全体像が把握しやすくなります。

要件定義書の厳密性を確認

要件定義書の記載内容が具体的で測定可能な形で記述されているかを確認します。例えば「3秒以内に画面遷移する」「1000件/分の処理が可能」など、定量的な基準が設定されているかをチェックします。基準が曖昧だとテストも曖昧になってしまいます。

厳密な要件定義により、テストの合否判定基準が明確になれば、客観的な品質評価が可能となります。

要件定義書の漏れ・情報不足を確認

要件定義書に記載されていない要件や、考慮すべき制約事項がないかを確認します。要件が記載されていない理由には、ただの確認漏れもあれば、クライアントにとって常識であるがゆえに書かれていなかったり、暗黙の了解で省かれてしまったりとさまざまです。

過去の類似プロジェクトでの課題や、業界標準の要件と比較して、不足している観点がないかも確認します。要件の漏れを早期に発見することで、テスト段階での手戻りを防ぎ、プロジェクト全体の効率化につながります。

まとめ

システムテストは、開発したシステムが要件定義通りに機能し、実際の運用に耐えうる品質を備えているかを確認する重要な工程であり、明確な計画立案、適切なテスト設計、十分な環境準備、体系的な実行管理、そして結果の分析という一連のプロセスを着実に実施することが重要です。

高品質なシステム開発には、適切な開発パートナーの選定も重要な要素となります。

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