最終更新日:2024/12/12

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今や多くの企業がチャットボットを導入しています。FAQやカスタマーサポートといった顧客対応に使われることが多いチャットボットですが、近年は社内の問合せに活用するケースなどもあるようです。

この記事では、チャットボットの種類や仕組み、チャットボットを導入することで期待できる効果や実際の導入事例と開発方法について解説していきます。

チャットボットとは?

チャットボットとは、人間の言葉を理解し、対話を行うプログラムやAI技術の一種です。主にテキストや音声を通じてユーザーとコミュニケーションを取ります。カスタマーサポート、商品案内、予約システムなど、さまざまな用途に活用され、24時間対応や効率化が可能です。 近年ではAI技術の進化により、自然な対話が可能な高度なチャットボットも増加しています。企業の業務効率化やユーザー体験の向上に貢献するツールとして注目されています。

■チャットボットの種類

チャットボットにはさまざまな種類がありますが、一般的には下記の5種類に分けられます。

ルールベース型チャットボット ルールベース型チャットボットは、事前に設定されたルールやキーワードに基づいて応答します。ユーザーの入力内容と照らし合わせ、定型的な返答を提供します。簡単な問い合わせやFAQに適しており、開発が簡単でコストも低いが、柔軟性に欠けるため複雑な質問には対応できません。
AI型チャットボット AI型チャットボットは、自然言語処理(NLP)や機械学習を用いて、ユーザーの意図を理解し、適切な応答を生成します。学習機能により、複雑な会話にも対応可能で、継続的に精度が向上しますが、開発や運用にコストがかかることがデメリットです。
ハイブリッド型チャットボット ハイブリッド型チャットボットは、ルールベースとAI型の利点を組み合わせたものです。簡単な問い合わせはルールで処理し、複雑な質問はAIで対応します。これにより効率的な応答が可能で、開発コストと機能性のバランスが良いですが、設計がやや複雑です。
音声対応型チャットボット 音声対応型チャットボットは、音声認識と音声合成技術を使って、音声でのコミュニケーションを実現します。音声での入力と出力が可能で、視覚障害者や手を使えない状況で便利です。しかし、音声認識精度に依存し、雑音や方言に弱い点が課題です。
プラットフォーム特化型チャットボット プラットフォーム特化型チャットボットは、特定のプラットフォーム(LINE、Facebook Messengerなど)に最適化されています。各プラットフォームのAPIや機能を活用し、ユーザーが慣れ親しんだ環境で対話を行いますが、プラットフォームに依存するため、一貫性を保つのが難しい場合があります。

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チャットボットの仕組み

「アプリケーション」と「botシステム」を「API」で連携させて動くというのがチャットボットの仕組みです。「アプリケーション」とはブラウザやLINEといった、問いかけと応答を行うチャットツールであり、データベースやルール、シナリオは「botシステム」の担当となります。 「API」はその2つをつなぐ役割を担います。

チャットボットの仕組み

チャットボット導入のメリット・デメリット

チャットボットを導入することで得られるメリットとデメリットについて比較してみましょう。

■メリット

  • 24時間対応
    チャットボットは常に稼働し、ユーザーの問い合わせに24時間対応できます。これにより、企業は顧客サポートの負担を軽減でき、顧客満足度の向上が期待できます。
  • strong>コスト削減
    人件費を削減できます。特に定型的な質問や繰り返しの業務を自動化することで、カスタマーサポートや営業チームのリソースを効率化できます。
  • strong>効率的な対応
    複数のユーザーに同時に対応できるため、対応スピードが向上し、効率的な業務運営が可能です。繁忙時でも安定したサービス提供ができます。
  • ユーザー体験の向上
    即時に応答が得られるため、ユーザーの待ち時間を削減し、スムーズな体験を提供できます。また、パーソナライズされたサービスも可能です。
  • データ分析・改善
    ユーザーとのやり取りを分析することで、顧客のニーズや問題点を把握し、サービスの改善やマーケティング戦略に活かせます。

■デメリット

  • 限られた対応範囲
    複雑な質問や予期しない入力には適切に対応できない場合があります。特にルールベース型のチャットボットは、フレキシブルな対応が難しいことがあります。
  • 初期導入コスト
    AI型やハイブリッド型チャットボットを導入する際、開発やトレーニングに高額なコストがかかります。特に、カスタマイズや保守が必要な場合は、維持費用がかさむことがあります。
  • ユーザーの不満
    チャットボットの応答が期待に沿わない場合、ユーザーが不満を感じることがあります。特に、AI型でも完全に自然な会話ができないことがあり、誤解を招くことも。
  • 技術的な障害
    チャットボットがシステムエラーやバグにより正しく機能しない場合、ユーザー体験に悪影響を及ぼす可能性があります。これにより、ブランドイメージが損なわれることもあります。
  • 個別対応が難しい
    人間らしい感情や判断が必要な場面では、チャットボットはうまく対応できません。特に、カスタマーサポートの場面では、人間の手を借りる必要がある場合が多くあります。

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チャットボットの導入事例

現在、さまざまな企業がさまざまな用途でチャットボットを導入していますが、その一部をご紹介します。

ユニクロ

ユニクロのチャットボット導入事例

ユニクロはアプリ内にチャットボットを設置し、ユーザーがショッピングのアシスタントとして活用できるようにしています。在庫の確認や、シーンに合わせたコーディネイトなどの提案も行ってくれるチャットボットです。

ヤマト運輸

ヤマト運輸のチャットボット導入事例

LINEによるチャットボットを導入しているのがヤマト運輸です。再配達の手続きや、荷物の配達時間の変更などに対応しています。

マネックス証券

マネックス証券のチャットボット導入事例

2017年からAI型のチャットボットを活用しているのがマネックス証券です。ユーザーが質問を入力すると、ウェブサイト内から自動検索を行い、回答します。

学習型ですので、会話を重ねれば重ねるほど自然な会話ができるようになるタイプです。

JR西日本

JR西日本のチャットボット導入事例

JR西日本は観光情報サイト内にチャットボットを設置しており、その目的は遺失物の問い合わせです。ユーザーはチャット上の質問に回答し、自分の遺失物が届けられているかを知ることができます。

横浜市

横浜市のチャットボット導入事例

近年、自治体でもチャットボットを活用するケースが増えてきました。横浜市はごみの分別について案内するチャットボットをごみに対する取り組みの一つとして開設。コールセンターに比べ、大幅に少ないランニングコストで運用できた事例としてメディアにも多く取り上げられました。

チャットボットの開発方法

チャットボットを開発する方法には、「自社で1から開発するスクラッチ開発」や「プラットフォームが提供しているAPIを活用して開発」「チャットボット開発用のフレームワークを利用して開発」などがありますが、開発しなくてもツールで導入することも可能です。

チャットボットの開発を進める前に知っておきたい注意点も確認しておきましょう。

 

■ チャットボットの開発を進める前に…

近年、チャットボットが一般的になり、さまざまな企業から「うちでもやりたい」という声も多く聞かれるようになりました。チャットボットは非常に便利なツールではありますが、シナリオやキーワードなど、導入前の準備がもっとも大変なツールでもあります。

チャットボットを導入・開発したいと考えたら、チャットボットによってどのような問題を解決したいのか、開発の目的をまず明確にすることが必要です。

例えば、問い合わせ数に対してスタッフの数が少なく対応しきれていない現状を解決したいなら、必ずしもすべての問い合わせをチャットボットに任せる必要はなく、簡単な疑問や質問はチャットボット上で解決するように設定し、高度な対応が必要なものに対してはスタッフが対応するという方法が考えられます。この方法なら、チャットボットも複雑な設定は不要ですから、導入時の手間も最小限で済みます。

ユーザーに対して提案も行ってくれるチャットボットを導入したいなら、AIを利用したログ型のチャットボットを開発することになるでしょう。ただしログ型はコストもかかるため、予算に応じて導入するチャットボットを変更することになるかもしれません。

どのタイプのチャットボットで、どのようなことができるかをしっかり比較し、目的に応じて最適なものを選択することが必要です。

チャットボットを導入するとなると、この質問にも答えてほしい、提案もしてほしい、すべての相談を解決できるようにしてほしい……。と夢ばかりが膨らむ担当者も多いのですが、残念ながらチャットボットは万能のツールではありません。ユーザーのニーズに関する情報を事前に整理しておき、ユーザーが何を求めているのか、どのような問い合わせが今まで多かったかを分析することで、万能を求めるのではなく、より利便性の高いサービスとして活用することを目的にしましょう。

また、チャットボットを導入する際には、専任者を決めておきましょう。チャットボットは導入後もキーワードやシナリオなどを増やしていくアップデートが必須ですから、チャットボットへの質問を分析する担当者が必要です。

■ チャットボットの開発手法

チャットボットの具体的な開発手法は多数あり、LINEやSlackなどのプラットフォームが提供しているAPIを利用する方法や、bot開発に特化したフレームワークを利用する方法、クラウドAIツールを使う方法などがあります。プログラミングの知識がなくてもチャットボットを作成できるツールなども最近は充実しています。コストや手間などを比較して、最適な開発手法を選択してください。

まとめ

最近ではかなり一般的なものとなってきたチャットボット。ユーザーにとって利便性の高いツールであり、企業にとってはコスト削減や業務の効率化にもつながるとして、近年一気に広がりを見せました。

現在はさまざまな開発手法やチャットボットサービスが多数あるため、チャットボットを導入する目的や、自社で開発する必要があるのかなどについてもしっかり考えて選択しなければいけません。

チャットボットを導入する上ではコストも非常に大事なポイント。チャットボット開発にあたっては、オフショア開発.comの無料見積りサービスを利用してみませんか?多くの企業が平均30.7%(2021年2月調べ)のコストダウンを実現しています。御社にピッタリのオフショア開発企業を無料でご紹介します。

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