最終更新日:2024/12/03

オフショア開発の準委任契約と請負契約について

オフショア開発とは、ソフトウェアやアプリケーション等の開発を、人件費の安い新興国に委託して開発を行うことをいいます。
オフショア開発をすることにより、日本国内でソフトやアプリを開発するよりも、安いコストでシステム開発をすることができます。
オフショア開発を新興国に委託する際の契約の種類には、請負契約準委任契約などがありますが、契約書を締結するには、国際弁護士ともよく相談してから契約を締結することが大切です。
オフショア開発を準委任契約にした場合には、完成したソフトやアプリに対する完成責任は発注者側が負担することになります。
オフショア開発を請負契約にした場合は、完成責任は委託先(オフショア開発企業)が負う点で違いがあります。

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オフショア開発の準委任契約の問題点

準委任契約でオフショア開発を行った場合には、完成されたソフトやアプリに対する責任は全て委託者(発注者側)が負うことになります。
もし完成したソフトやアプリに欠陥があり、購入者から損害賠償を請求された場合には、委託者が賠償をしなければならなくなります。
準委任契約では、受託者がソフトやアプリの開発を行っている時に、途中で開発をやめようと思った時には、損害賠償をすればいつでも開発を中止にすることができます。
このように準委任契約は、オフショア開発を行う時には大きなリスクになるため、受託者の責任がより重くなる請負契約にすることが望まれます。
オフショア開発の契約の際は、受託者は請負契約にするのを嫌がる傾向があり、請負契約にした場合は、料金が割高になります。

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オフショア開発の準委任契約のメリット

オフショア開発における準委任契約のメリットは次の6つが挙げられます。

1. 柔軟性の高さ

開発途中で要件や仕様が変更になる場合でも、契約形態が柔軟なため、対応しやすいです。特に、プロジェクトが長期にわたる場合や、具体的な要件が確定していない初期段階に適しています。

また、優先度の変更や新しいタスクの追加がスムーズで、プロジェクト進行中に必要に応じてリソースを最適化できます。

2. コスト効率の向上

必要なリソースを段階的に増減できるため、最初から大規模な投資をしなくて済みます。
また、必要な期間だけエンジニアを確保し、使用した時間やリソースに応じて支払うため、無駄な支出を抑えられます。

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3. 専門性の確保

必要に応じて専門性の高いエンジニアを柔軟にアサインできるため、高度な技術や専門知識を迅速に活用可能です。
プロジェクトの進行状況や規模に応じて、開発チームのサイズを調整しやすいです。

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4. プロジェクトの透明性

進捗状況や消費された時間が明確に管理されるため、プロジェクト全体の透明性が高くなります。
プロジェクト管理ツールを利用して開発状況を随時確認でき、コミュニケーションも取りやすいです。

5. リスクの分散

仕様が曖昧な段階で固定価格契約を結ぶと、予算オーバーやスコープ外タスクのリスクが高まりますが、準委任契約ではそのリスクが軽減されます。
開発者のスキルやプロジェクトの進行に応じて契約を調整できるため、不適切なリソース配置を早期に是正可能です。

6. 長期的なパートナーシップの構築

準委任契約は、継続的な信頼関係と協力をベースに成り立つため、長期的にパートナーシップを構築しやすい契約形態です。

準委任契約でオフショア開発を行うと、ソフトやアプリの完成を約束された契約ではないが、自社の専属開発チームとして契約するかたちになるため、現地のITエンジニアを自由にマネジメントすることが可能です。
一つのソフトやアプリ開発を依頼する際は、請負契約がおすすめですが、複数の案件を依頼する場合は準委任契約がおすすめです。
オフショア開発会社との契約方法はその案件の種類や案件数によってよりよい契約を選定することが重要です。

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