最終更新日:2026/10/07
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フィリピンの人月単価(2025年)は、プログラマーが37.2万円、シニアエンジニアが47.5万円、ブリッジSEが60.5万円、PMが63.5万円です。調査した4職種すべてで前年比10%以上下がっており、下落幅が最も大きかったのはPMの-18.8%でした。
発注する側にとっては、うれしい変化です。一方で、日本語でのやり取りには課題が残っています。職種ごとの単価をベトナムやインドと比べながら、下がった背景と、発注前に知っておきたい課題を見ていきます。
フィリピンの人月単価はいくら?職種別の相場と前年比
2025年の職種別単価と前年比
人月単価とは、エンジニア1人が1か月稼働したときにかかる費用のことです。フィリピンの2025年の平均人月単価は、次のとおりです。
| 職種 | 平均人月単価(2025年) | 前年比 |
|---|---|---|
| プログラマー | 37.2万円 | -13.5% |
| シニアエンジニア | 47.5万円 | -14.4% |
| ブリッジSE | 60.5万円 | -17.8% |
| PM | 63.5万円 | -18.8% |
この単価は、オフショア開発・海外BPO会社58社を対象に2025年8月1日から10月31日に実施した実態調査の平均値です(オフショア開発.com発行「オフショア開発白書2025年版」)。
ブリッジSEは、日本語で要件を受け取り、現地の開発チームに伝える窓口役です。PMは、プロジェクト全体の進行を見る立場です。この2職種は、4職種の中でも下落幅が大きくなっています。
ベトナム・インド・中国との単価比較
同じ2025年の単価で、ベトナム・インド・中国と比べてみます。
| 国 | プログラマー | シニアエンジニア | ブリッジSE | PM |
|---|---|---|---|---|
| フィリピン | 37.2万円 | 47.5万円 | 60.5万円 | 63.5万円 |
| ベトナム | 40.1万円 | 50.0万円 | 59.0万円 | 71.4万円 |
| インド | 37.5万円 | 45.0万円 | 60.0万円 | 67.5万円 |
| 中国 | 58.3万円 | 71.7万円 | 75.8万円 | 84.6万円 |
表を見ると、プログラマーとPMの単価が最も安いのはフィリピンです。プログラマーはインド(37.5万円)とほぼ同水準で、PMはベトナム(71.4万円)より約8万円低くなっています。
ブリッジSEはベトナム(59.0万円)やインド(60.0万円)とほぼ並んでおり、国による差は小さくなっています。中国は4職種すべてで他の3カ国より高く、プログラマーでもフィリピンの約1.6倍です。
フィリピンの人月単価が下がっている背景
上流工程ほど大きい下落幅
フィリピンの人月単価は、職種が上流になるほど下落幅が大きくなっています。プログラマーの-13.5%に対して、ブリッジSEは-17.8%、PMは-18.8%です。白書は、フィリピンでは単価が大きく下がり、価格競争も激しくなっていると記しています。とくに下がったのはプロジェクトを取りまとめる層で、発注企業にとってはコストメリットが広がっています。
発注先として評価されている強み
単価が下がる一方で、フィリピンは発注先として選ばれる機会を増やしています。委託先国別の割合は5%(4位、バングラデシュと同率)で、前年の3%から上昇しました。白書は、英語対応力と若年層のIT教育の進展が評価されていると説明しています。
あわせて、インド・フィリピンなどの開発拠点を指定して相談する企業が増えているとも記されています。ベトナムとフィリピンでは、デザインに対応できる開発会社も増えています。
フィリピンのコストメリットを活かすために見極めたい課題
品質・安定性の確保
白書は、フィリピンのコストメリットが拡大する一方で、品質や安定性の確保が課題になると指摘しています。単価の低さだけで発注先を決めると、期待した品質や納期を満たせないリスクが残ります。
日本語対応力の不足
白書は、フィリピンを引き続き有望なグローバル開発体制の構築先としつつ、日本語対応力の不足をネックとして挙げています。発注企業へのアンケートでは、開発会社の選定で最も重視された項目が「日本語のレベル(コミュニケーション力)」でした。オフショア開発を成功させるうえで最も重要な要素も、「コミュニケーション」が最多回答です。
日本語でのやり取りが多い案件では、ブリッジSEの日本語力と人数が、プロジェクトの進めやすさを大きく左右します。
フィリピンオフショアとこれからどう付き合うか
グローバル開発体制の構築先としての可能性
白書は、企業の開発体制が国境を越えて再構築されつつあると指摘しています。フィリピンはその受け皿の1つとして、発注割合が3%から5%に伸びました。ベトナムや中国にすでに発注している企業なら、開発拠点を1カ国に偏らせない選択肢にもなります。
単価の下落を活かす進め方
フィリピンの人月単価は、プログラマーが37.2万円、PMが63.5万円と、比較した4カ国で最も低い水準です。コストを抑えたい企業には追い風といえます。
一方で、日本語対応力と品質管理の体制は、開発会社によって差が出る部分です。白書によると、ラボ契約は以前の「最低3名・半年以上」といった条件が緩み、1名・1か月から始められるライトプランを提供する企業も増えています。少人数の試験導入がしやすくなった今は、最初の案件を小さく始めて、進め方や連絡のしやすさを確かめる手もあります。
フィリピンの開発会社を検討するなら、最初の問い合わせで、日本語で対応できるブリッジSEの人数を聞いてみてください。
参照:オフショア開発白書2025年版(発行:オフショア開発.com)
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