最終更新日:2026/10/26
INDEX

海外委託のコスト削減率で最も多かったのは、国内で開発した場合より31〜40%安くなった企業で、全体の31%でした。次に多いのが41〜50%安くなった企業の25%で、2つを合わせると56%と、半数を超えています。
円安基調が続くなかでも、削減率は前年から改善しました。直近3年は平均削減率が下がり続けていたため、流れが変わったことになります。削減率が改善した背景と、伸びにくい案件の特徴を見ていきます。
海外委託のコスト削減率はどのくらい?分布と推移
31〜40%が最多、41〜50%と合わせて56%
コスト削減率とは、国内で同じ開発を行った場合と比べて、費用がどれだけ下がったかを示す割合です。発注企業への調査で、主な回答は次のとおりでした。
| 回答 | 割合 |
|---|---|
| 31〜40%削減 | 31% |
| 41〜50%削減 | 25% |
| 発注しなかった・むしろ上がった | 3%(前年は24%) |
この結果は、オフショア開発.comを利用してオフショア開発を検討・依頼した会社44社を対象に、2025年8月1日から10月31日に実施したアンケートにもとづきます(オフショア開発.com発行「オフショア開発白書2025年版」)。
白書では、この結果を「31〜50%削減が主流に」と整理しています。全体の分布は、白書の円グラフで確認できます。
前年の平均19.2%から反転した3年間の推移
平均削減率は、3年前から順に28.5%、21.5%、19.2%と下がり続けていました。最新の調査では、この流れが反転しています。白書によると、中〜高水準の削減率を達成している企業が増えました。
2025年の平均値そのものは、白書には記載されていません。反転の根拠として白書が示しているのは、31〜40%と41〜50%の回答が合わせて半数を超えたことです。
海外委託のコスト削減率が改善した背景
為替の安定化と開発会社の対応力向上
白書は、削減率が改善した背景として、為替の安定化とオフショア開発企業の対応力向上を挙げています。2025年も円安基調は続いていますが、円安の影響は一巡したと整理されています。
もう1つ、契約形態の最適化も背景にあると考えられています。いずれも、調査で原因を特定したものではなく、白書が背景として推測している内容です。
「発注しなかった・むしろ上がった」は24%から3%へ
削減率の調査には、「発注しなかった・むしろ上がった」という回答区分があります。この回答は、前年の24%から3%へ大きく減りました。コストメリットがより安定して得られていることがうかがえる、と白書は述べています。
発注に至らなかった企業と、費用が国内より上がった企業を合わせた割合が、前年から大きく下がったことになります。
コスト削減率が伸びにくい案件の特徴
導入期のイニシャルコストとスモール案件
一方で、削減率が「10〜20%以下」にとどまった企業も、一定数あります。導入期のイニシャルコストやスモール案件の非効率性が影響していると、白書は見ています。
初期フェーズでは、コミュニケーションにかかるコストや立ち上げの準備に時間がかかります。短期的に見ると、十分なコストメリットが得られないケースがあります。
コストメリットを高める規模と期間
コストメリットを最大化するには、一定規模以上の案件に中長期の視野で取り組むことが不可欠だと、白書は述べています。
活用期間を見ると、「10年以上」継続している企業が44%で最多となり、前年の36%から増えました。「1年未満」の企業は26%から14%に減っています。継続して活用する企業が増えていることを、白書は成熟度が高まっている表れと見ています。
海外委託のコスト削減率とどう付き合うか
円安基調が続くなかでの見方
オフショア開発を検討した理由として「コスト削減」を挙げた回答は、26件で前年の42件から減りました。円安や開発会社の単価上昇で「オフショア=安価」という構図が崩れつつある、と白書では述べています。
開発会社側の弱みとしては、「価格競争力」が引き続き挙がっています。各国の人月単価が上がるなかで、発注企業の期待とのギャップが広がっているという指摘です。削減率が改善していても、単価そのものは国によって上がっています。
削減率を確かめながら進める発注の考え方
海外委託のコスト削減率は、31〜50%の企業が半数を超え、円安基調が続くなかでも改善しました。白書は、その背景に為替の安定化と開発会社の対応力の向上を挙げています。一方で、導入期やスモール案件では、10〜20%以下にとどまる例も残っています。
コストメリットを引き出すには、一定規模以上の案件に中長期で取り組むことが前提になります。削減率は、案件の規模と取り組む期間によって変わる数字です。
開発会社に相談するときは、国内で開発した場合の見積もりを手元に用意し、削減額を同じ条件で比べてみてください。最初は小さな案件で実際の削減率を測り、その結果を見て任せる範囲を広げれば、期待とのズレを抑えられます。海外委託のコストを数字で確かめながら、自社に合った進め方を見つけてください。
参照:オフショア開発白書2025年版(発行:オフショア開発.com)
「オフショア開発. com」は、厳正な審査を通過したオフショア開発企業が多数パートナーとなっており、完全無料で貴社のご条件に合う、理想のオフショア開発先をご提案いたします。
お悩み・ご相談などありましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。
- 海外委託のコスト削減率は31〜50%が主流に 円安下でも改善した理由
- バングラデシュの人月単価|職種別の違いと使い分け
- 人月単価が下がるフィリピン。グローバル開発拠点としての可能性
- コストダウンが進むインドオフショア|広がるコスト優位性という強み
- 人月単価が上がっても選ばれ続ける中国オフショアの強み
- オフショア開発先はどの国がいい?国選びで失敗しないためのポイント
- オフショア開発における「リソース確保」時代の新戦略
- 【PR】オフショア開発成功の分かれ道とは?PoCで終わらせないAI活用と要件定義の考え方
- 【PR】業務システム開発をオフショアで成功させるには?要件定義から伴走する開発の考え方
- 【PR】なぜオフショア開発は失敗しやすいのか?システム開発が行き詰まる原因と立て直しの考え方
