ウクライナでのオフショア開発のメリット・デメリット

ウクライナでのオフショア開発のメリット・デメリット

 

コスト削減からリソース確保へと目的が大きく変化しつつある「オフショア開発」――。コストメリットの面が重視されていた2010年代以前は、ベトナムをはじめとする東南アジア諸国がオフショア開発先の中心地でした。

 

しかし、AI、ブロックチェーンをはじめとする先端テクノロジーを活用した開発や、技術力が求められる基幹系システムまでもが国内のリソース不足により、オフショアへの移行が検討される中、オフショア開発先となる国の選択肢が広がりつつあります。

また、それは近年注目されてきた東南アジア諸国だけではなく、長年オフショア開発を受託してきた技術に強い国を巻き込んだものとなっています。

 

「オフショア開発. com」では、様々な国におけるオフショア開発のメリット・デメリットを考察しています。本記事では、世界のIT企業が注目する東欧のオフショア中心国であるウクライナにおける「オフショア開発」の可能性について考察しています。是非御社の開発に参考にしてください。

INDEX

1.ウクライナとは?

2.なぜ、ウクライナなのか?

3.ウクライナでのオフショア開発のメリット

4.ウクライナでのオフショア開発のデメリット

5.ウクライナのオフショア開発会社を紹介!

1.ウクライナとは?

ウクライナは東ヨーロッパに位置する人口4,000万人ほどの共和制国家です。首都はキエフで、1991年にソビエト連邦の崩壊にともない独立しました。

ソ連崩壊後、主要な産業がロシアへ移管されたことから、ウクライナはIT産業に注力し、1990年代初頭から急速な発展を遂げました。

 

特にITアウトソーシング(オフショア開発)の分野は、西ヨーロッパ諸国を中心とする欧米のシステム開発を受託することで大きく成長しました。

現在の主要なウクライナ・オフショア開発の企業のほとんどは、1990年代初頭のウクライナ・オフショア黎明期に設立されており、30年近い豊富な実績と技術力を積み上げています。

ウクライナのオフショア開発分野での強さは、ITアウトソースに関する国際団体『IAOP』が公表した「ITアウトソーシング企業の世界トップ100」に、ウクライナ企業が18社選出されていることからも見て取れます。

 

ウクライナ国内では約2,000社のIT企業があるといわれており、その7割がオフショア開発を提供しています。GoogleやMicrosoft、IBMをはじめとする世界的なIT企業の開発を請け負っている企業も多く、AIやIoT、クラウド、ビッグデータなどに精通した優秀なIT人材が豊富なことから、近年は日本だけではなく、中国や韓国の企業からの関心も高まっています。

2.なぜ、ウクライナなのか?

では、数ある国から、なぜ「ウクライナ」を今回取り上げたのでしょうか。

それは日本国内でのリソース不足が顕著である、「先端IT技術者」が豊富な国であるからです。

 

いま日本国内では深刻なIT人材の不足に直面しています。

特にAIをはじめとする先端IT技術者の不足が著しく、経済産業省の報告によると2030年までに15万人近く不足するとのことです。

▶参考:『IT人材を確保するためには?!IT人材不足の現状と今後の見込みも解説

 

ウクライナのIT技術者は、現在約20万人で、2025年には25万人まで増えることが予想されています。

ウクライナではIT業界の給与水準が他業界に比べ高いことから、IT業界での就労を考える学生が多く、IT関連の学位を取得する学生は毎年2万人近くいます。この数字はドイツやイギリスなど他のヨーロッパ諸国よりも多いのです。

 

前述のとおり、ウクライナは世界的な巨大IT企業の開発拠点となっていることから、こうした学生がキエフ工科大学などの高等教育機関で先端テクノロジーへの知見を深め、IT業界へと進んでいます。

 

このように国内の教育機関の充実(現在国内に技術系工科大学などの教育機関は150以上あるといわれます)、世界の大手企業の参入、それに伴う投資により、ウクライナのIT業界・先端IT技術力が大きく発展しているのです。

3.ウクライナでのオフショア開発のメリット

それでは、ウクライナでのオフショア開発のメリットを紹介します。

 

<メリット1> 欧州の開発案件を受けてきた実績

 

現在人気のベトナムや、アメリカからのオフショア開発が多いインドに比べ、欧州の開発案件を多数受けてきた実績は、他国にないメリットです。

デザイン面やUI/UX面に長けており、また複数通貨への対応など、グローバル展開を考えている企業にとっては大きなアドバンテージを出せるはずです。

 

<メリット2> 若く優秀なエンジニア人材が多い

 

前述したとおり、高等教育機関出身の学生が多くエンジニアへとキャリアを進めるのがウクライナの特徴となっています。

すでにウクライナを開発拠点とする、世界の大手IT企業からの需要があることからも、AIやブロックチェーンなどの新しい技術への適応力が非常に高いです。またトップエンジニアでも、それほど単価が高くなっていないケースも多くみられます。

 

<メリット3> 時差が丁度いい

 

ウクライナと日本の時差はプラス7時間です。

一般的にプラス7時間という時差はオフショア開発にとって大きなメリットがあるとされています。

コミュニケーションを取ることのできる時間帯も確保しつつ、日本にて先行してチェック・準備したタスクを伝え、翌朝に確認できるという連携が可能となります。

4.ウクライナでのオフショア開発のデメリット

続いて、デメリットについても挙げておきます。

 

<デメリット1> 言語の壁によるコミュニケーション

 

ウクライナでも日本語教育機関は充実しつつありますが、ベトナムなどと比較するとまだ日本語話者が少ないのが現状です。

 

ただし、英語が話せるのであれば、まったく問題ありません。オフショア開発が主要な産業となっているウクライナでは、IT技術者の英語力は申し分ありません。シリコンバレーのプロジェクトを多数請け負うことからも、その点は安心できるかと思います。

 

また、最近は日本市場の開拓に注力する企業も増加傾向ですので、発注する企業によっては日本語でプロジェクトを進めることができます。

 

<デメリット2>今後予想される技術者獲得競争

 

前述のとおり、ウクライナでは若く優秀なエンジニアを安価で獲得しやすいということで、多くの企業から注目を受けております。

GoogleやMicrosoft、Amazonといった欧米の巨大IT企業のほか、中国のファーウェイや韓国のサムスン電子まで、世界中の企業が進出しています。

 

一方で日系IT企業はまだほとんどウクライナには進出しておらず、現状非常に狙い目のオフショア先です。

しかし、国内のリソース不足とプロジェクトの高難易度化から、国内ITベンダ企業を中心にウクライナは注目のマトとなっています。

ウクライナ自体のリソースは、今後も伸びていくことが予測されている一方で、日本向けのオフショア開発という観点でのリソースはまだ追いついていない印象です。

まもなく、日系企業がウクライナに殺到し、日系企業間での優秀なIT技術者獲得競争が始まることを予想する専門家もいます。

ウクライナへの進出は早めに検討を進めるべきでしょう。

5.ウクライナのオフショア開発会社を紹介!

さて、ウクライナのオフショア開発事情ですが、いかがでしたでしょうか?

日本人エンジニアの不足から、今後、ほとんどの日本企業はオフショア開発をせざるを得ない状況になるでしょう。現在の主流であるベトナムなどは飽和状況が生まれてしまいかねません。そうした中、新しいオフショア開発先を見つけておくことは、戦略上も重要ではないでしょうか。

 

今回とりあげたウクライナのオフショア開発企業は、以下のページから企業ごとの情報をみることができます。オフショア開発. comで掲載しているオフショア開発企業は、日本語対応可能な優良企業のみに厳選しています。

 

▶ウクライナのオフショア企業一覧

 

是非、本記事を参考に、オフショア開発に取り組んでいってください。


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