CEOに聞く!ベトナムでの高品質なオフショア開発にかける思い

SHIFT ASIA CEO 伊藤氏インタビュー

ベトナム・ホーチミン市を拠点にオフショアでソフトウェアテスト・開発を手掛けているSHIFT ASIA。今回は同社の伊藤隆介CEOへのインタビュー内容をお届けします。新型コロナウィルス感染症(COVID-19)により日本を含めた世界中でリモートワークが一気に加速する中、「ベトナムを拠点としたオフショア開発の現場ではどのような変化が起きているのか」、そして、「お客様のニーズをどのように捉えながら事業運営を行っているのか」など、ベトナムのオフショア開発の今についてじっくりと語っていただきました。

※取材内容は2021年4月時点のものです。

明るい表情で取材に応じる伊藤CEO

SHIFT ASIA CEO 伊藤 隆介

2003年より日系大手SIerにて、システムエンジニア、プロジェクトマネージャーとして勤務。2010年に中国拠点立ち上げとオフショア開発案件PMを担当。2015年インドネシア拠点を設立、現地責任者として駐在。2017年よりSHIFTに参画し、現在はSHIFT ASIAのCEOなどを務める。

まずは御社について教えてください。

SHIFT ASIAは、ソフトウェア品質保証・第三者検証のリーディングカンパニーである株式会社SHIFT(東証一部上場)のグループ会社として”Made in Japan”の品質保証と、その知見に基づいた高品質なオフショア開発をお客様に提供することをミッションに掲げ、ベトナム・ホーチミンを拠点にソフトウェアの品質保証および開発サービスを展開しています。日本企業を中心に情報・通信、金融、小売り・流通、サービス、医療・ヘルスケアなど、さまざまな業界のお客様向けにソフトウェアのマニュアルテストのみならず、テスト自動化やセキュリティテスト、インスペクションのほか、業務システムやアプリケーション開発などを支援しています。

SHIFT ASIAの特徴について教えていただけますか?

SHIFT ASIAは創業時からソフトウェアの品質保証にこだわって事業領域を拡大してきた歴史があります。このため品質保証を実現する方法論やノウハウなどを身に着けた経験豊富なエンジニアが数多く在籍していることが一番の強みです。例えば、テスト部門や開発時のテスト業務においてはグループ独自のテスト管理ツール「CAT」を導入しており、プロジェクトではテスト進捗をリアルタイムに管理、可視化することが可能です。また、SHIFT グループではテスト業務の適性などを測る「CAT検定」(合格率約6%)と呼ばれる独自の試験を実施しているのですが、当社ではこの検定に合格したエンジニアのみがテスト業務を担当することで高品質なデリバリーを提供しています。

 

さらに、SHIFT ASIAでは日本語能力が高いベトナム人エンジニアがテストや開発に従事している点も大きな特徴です。日本語能力試験の資格でいえば、最高レベルのN1、または大学入学レベルに相当するN2以上を保有する社員がベトナム人社員全体の半数以上を占めているのが特徴的で、SHIFT ASIAには日本語とベトナム語で社内向けに通訳や翻訳をする「コミュニケーター」がいません。

 

このため、例えばテスト部門であれば、日本語の設計書を読みこなし、日本語でシステムをテストし、日本語でお客様に結果や課題を報告、提案できるメンバーが数多く活躍しており、業務の正確性、スピードも日本人とそん色がないレベルの品質を提供しています。また、開発部門の中には国費留学生として日本の一流大学や大学院に留学した後にベトナムに帰国し、活躍している優秀なエンジニアも在籍するなど、手前みそかもしれませんが、日本以上に優秀な人材をそろえていると自負しています。

 

また、日本語能力の高いベトナム人エンジニアがテストや開発に従事する体制を基本としていますが、日本のお客様とテスト・開発の現場をつなぐ役目を果たす日本人ブリッジSEも多数在籍しており、日本人とベトナム人の社員が協力しながらプロジェクトを管理、運営することでコミュニケーションを円滑にし、高い品質を実現できる体制を構築しています。

ベトナムでオフショアテスト&開発を手掛ける目的、狙いとは何でしょう?

経済産業省が2018年に発表したレポートによると、日本では2025年にはIT人材の不足が約43万人まで拡大すると言われています。その一方で、あらゆる業界、企業がデジタル化していく中、システム開発に対するニーズは今後も増えることはあっても減ることはないでしょう。特に日本ではコロナ禍の中で企業のIT関連投資がよりシビアになってきたこともあり、“ただ手を動かせるエンジニア”よりもフルスタックエンジニアに代表されるような付加価値の高いエンジニアに対するニーズが高まっています。

 

ただでさえ、エンジニアが不足する中、そうした“頭を使って設計から開発、運用までをカバーし、新たなアプリやサービスを生み出せる”ような優秀なエンジニアは日本では圧倒的に足りていません。そうした人材不足を解決するには、海外の優秀なエンジニア層を取り込み、彼らのリソースを活用していくことが一つの解になるだろうと考え、我々は優秀なベトナム人エンジニアと一緒になってベトナムで事業を展開しています。

ベトナムの開発メンバーにはどのような特徴があると思いますか?

ベトナムは親日国であり、以前から国策としてIT人材の育成に取り組んできた結果、若くて優秀なエンジニア層が厚くなってきているのは一部に知られているところですが、個人的には勤勉でまじめな人が多いという国民性も日本人に似た大きな魅力であると感じています。手前みそになりますが、当社のベトナム人社員のスキルを見渡した時、テスト設計、実行、あるいは開発など、各領域の能力は日本の平均値と比べても総じて高いと思います。

 

当社では彼らの高いスキルにSHIFTグループで培った品質保証に関する方法論やノウハウを組み合わせることで、テストから開発に至るまでの工程すべてにわたって日本水準の高品質のデリバリーを実現しています。さらに、2020年は会社としてもベトナム人のフルスタックエンジニアを含め、優秀な人材を数多く採用し、成長加速に向けた基盤を強化することができました。

 

一方、現在SHIFT ASIAでは親会社のSHIFT に加え、さまざまな業界のお客様から直接テストや開発のご相談をいただく機会も増えていることから、お客様の立場に立って考え、技術的な課題を乗り換えるための提案力、あるいは周囲を巻き込んで動く実行力などがますます現場にも求められるようになってきています。ベトナム人エンジニアの多くは目の前の仕事を愚直に実行することは得意なのですが、そういったエンジニアリングスキル以外の積極性にも磨きをかけ、お客様に寄り添えるようプロフェッショナルとしてさらに成長していってもらいたいと考えています。

オフショアのメリットと現状の課題についてはどのように認識していますか?

エンジニア不足に直面している日本の現状を踏まえれば、海外の優秀な人材を活用するという選択肢も当然あっていいはずです。実際にはオフショア開発の現場には優秀な人材が数多く存在するのは間違いのない事実です。ただ、私自身もオフショア開発に携わっていて不本意に感じていることではあるのですが、「オフショアで開発して品質、大丈夫?」といった否定的な声をまだまだ耳にすることがあります。しかし、オフショアであっても開発メンバーが「品質のつくり方」と言うべき方法論を身につけ、組織としてしっかり仕組み化できるようになれば、オフショアであろうと品質の高いものは作れるというのが私の信念です。

 

実際、SHIFT ASIAでは管理部門を除く全社員に研修やOJTなどを通じて品質保証に対する考え方を体系的に学んでもらう機会を提供しています。これには例えば、テスト手法の標準化、品質基準の指標となる指数を数値化することなど、品質向上を実現する方法論などが含まれます。我々はこうした取り組みをこれからも強化しながら、”オフショア開発にMade in Japanの品質を”というミッションの実現に注力していきたいと考えています。

これまでCEOとして直面してきたチャレンジにはどのようなものがありましたか?

やはり2020年は新型コロナウィルス(COVID-19)の世界的な感染拡大を受け、私自身もいろいろ大きな変化に直面した1年でしたね。まず個人としては毎月、東京とホーチミンを往復していた生活が一変しました。コロナ前は隔週ベースでベトナムに出張し、現地で指揮を執っていたんですが、ベトナム政府の強制隔離措置などにより従来のように気軽に出張することが難しくなったため、私自身は現在、東京から完全リモートでSHIFT ASIAの経営を統括しています。

 

正直なところ当初は現地に行かないで、しっかり経営ができるのかと自分の中ですごい不安がありました。ただ、私が現地に行けない分、ベトナム人のマネージャー層を信頼し、彼らにある程度権限を移譲する必要に迫られたのですが、これが結果的に彼らの成長につながった面もあるように感じています。今ではベトナム人幹部だけで判断、対応できる領域が増えたので、経営の意思決定のスピードは前よりも速くなったと思います。実際、私が東京からリモートで問題なく経営ができているのも、彼らの成長に支えられている面もあるので、大変頼もしく感じています。

 

さらに、コロナをきっかけに日本では以前はお客様先に常駐して行うのが当たり前だった業務の多くがリモート業務に変わりました。その結果、お客様と直接対面しなくてもできる業務であれば、東京の自宅にいようと日本の地方都市やベトナムにいようと、変わらない品質で提供できるということが多くの人に理解されるようになったのは、社会的な変化として大きかったと思います。特に、我々のようなオフショア開発企業にとっては、物理的な距離の壁が大きく取り払われたことは追い風になっていることは間違いありません。

最後に、オフショア開発を検討している企業に向けてメッセージをお願いします。

SHIFT ASIAはソフトウェアのテストおよび品質保証をベースにお客様の開発における無駄の改善に貢献してきた歴史を持つ企業として、お客様にしっかりとした品質を届けていくというミッションを持っています。つまり、我々が関わることで安心して品質の高いものができるというのがお客様に対するSHIFT ASIAの提供価値になっています。開発における品質に悩んでいるお客様の課題解決のパートナーとして、これからもソフトウェアの品質にかかわるあらゆるニーズお応えできるよう注力していきますので、何かあればいつでもお気軽にご相談ください。

SHIFT ASIA Co., Ltd.

株式会社SHIFT(東証一部上場)の海外拠点として、主にベトナムにてオフショア開発を行われている企業さまにおける品質課題を、開発とソフトウエアテストの両面から解決することをミッションとして2016年に設立されました。日英越での案件対応が可能なマルチリンガルエンジニアが150名ほど在籍しています。優秀なIT人材に加え、SHIFTの豊富な品質保証に関する知見と標準化されたテストメソッドを駆使して、日系企業を中心とした金融・仮想通貨・ヘルスケアなどSMB~エンタープライズまで多くのお客さまの品質課題の解決に参画させていただいています。

 

詳細はコチラ ⇒ http://www.offshore-kaihatsu.com/mypage/shift-asia/


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